おいしい物おなかいっぱーい食べさせてもらって店を出たの。

そのあとはもちろん、やっぱり、アレが待ってるよね。



ゆきなはそういうのけっこうﾍｰｷな方だし、最初はちょっとｷﾓｲと思ったｹﾄﾞ、
日高さんｲｲﾋﾄだから覚悟してた。







でもﾈ…、日高さん、ぜんぜん言い出せないｶﾝｼﾞで。



このままほっとけば何もしなくてすむし、ﾗｯｷｰかなーってちょっと思ったｹﾄﾞ、
やっぱりなんか悪いし、日高さんｶﾜｲｿｳになってきちゃって、
ゆきな、おもいきって言いました！





「日高さん？　Ｈ……いいよ、ゆきな」



そしたら日高さん、すっごいびっくりしたような顔で、

「い、いや、だいじょうぶ。ボクはゆきなちゃんとこうして歩けるだけでｲｲんだ」

だって（T_T)





あー、なんってｲｲﾋﾄなんだろ。


ゆきな、日高さんの手をぎゅってにぎって、ﾙﾝﾙﾝでお散歩したよ










「うちには泊めれないから」

って言って、別れ際に日高さんは２万円くれた。
ちゃんとホテルに泊まりなさいって。

でもゆきなはネットカフェに泊まった。


ぜいたくは敵だもん






別れ際、最後に日高さんはこう言ったの

「また、会ってくれるかな？」









ゆきなは「うん」って返事した。



でも、もう会えないよ、日高さん。


ゆきなは家出少女だから。





帰る場所があったり、
守るものがあったり、
やさしくしてくれるﾋﾄがいたりしたら、

ダメになっちゃう。





ごめんね……